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肌のターンオーバーとは?乱れる原因と整え方

相談者

最近、メイクのノリが悪い気がして…。友だちに「ターンオーバーが乱れてるんじゃない?」って言われたんですけど、そもそもターンオーバーって何ですか?

Relash

ターンオーバーは、肌の表面にある古い角層(かくそう)がはがれ、新しい細胞に入れ替わっていく肌の生まれ変わりのサイクルのことです。年齢や生活で少しずつ変わるものなので、まずは「そういう仕組みがある」と知るところから始めましょう。

「ターンオーバー」という言葉は、美容の記事や化粧品の売り場でよく見かけますよね。ただ、なんとなく良さそうな言葉として使われているだけで、実際に肌の中で何が起きているのかは、意外と知られていません。

結論から言うと、ターンオーバーは「速ければよい」「遅いから悪い」という単純なものではありません。大切なのは、肌が持っている入れ替わりのリズムを、できるだけ邪魔しないことです。そのために日々の洗顔や保湿、紫外線対策、睡眠といった基本を見直すことが、いちばん現実的な整え方になります。

この記事では、ターンオーバーの仕組みから、乱れやすい原因、今日からできる整え方、やりがちなNG習慣、皮膚科に相談したいサインまでを、順番にお話しします。朝の洗面所で「なんだか肌がごわつくな」と感じている方が、読み終えたときに迷わず動けるようにまとめました。

ターンオーバーとは?肌が入れ替わる仕組みをやさしく解説

洗面所で鏡を見ながら肌の調子を確かめる女性のイメージ

肌の一番外側には、表皮という薄い層があり、そのさらに外側に「角層」があります。角層は、顔の肌ではラップのように薄いシートで、外からの刺激を防ぎ、肌の水分が逃げないように守る役目を担っています。日本化粧品工業会に掲載されている皮膚科学者のエッセイ(2012年)では、角層の厚さは10〜20ミクロンほどで、細胞が重なった柔軟な膜のようなものだと説明されています。

この角層をつくる細胞は、表皮の深いところで生まれ、少しずつ上へと押し上げられながら形を変えていきます。そして最後に角層の細胞となり、役目を終えるとフケや垢のように自然にはがれ落ちます。同じエッセイでも、古い角層の細胞は毎日はがれ落ち、下から新しい細胞が補われて、角層の厚みが一定に保たれていると述べられています。この入れ替わりの流れが、一般に「ターンオーバー」と呼ばれているものです。

インターネットでは「ターンオーバーは約◯日」と日数が断言されていることがありますが、実際には年齢、部位、肌の状態、季節などによって差が出ます。ですから、特定の日数にこだわりすぎるよりも、「自分の肌は今、はがれやすい状態か、たまりやすい状態か」を見ていくほうが、日々のケアには役立ちます。

角層の中には、水分を抱え込む役目の「天然保湿因子(NMF)」があり、日本化粧品工業会によると、角層の約30%を占めるとされています。細胞のすき間は、セラミドなどの細胞間脂質が層になって埋めており、水分の蒸発を防いでいます。つまり角層は、ただ古い皮が重なっているのではなく、うるおいを守る機能を備えた大切な層なのです。入れ替わりのリズムが整うことは、この機能を保つことにもつながります。

ターンオーバーが乱れると、肌にはどんなサインが出る?

ターンオーバーが乱れた、といってもはっきりした自覚症状があるわけではありません。ただ、次のような変化が重なってくると、肌の入れ替わりのリズムに揺らぎが出ているのかもしれない、と考えるきっかけになります。

たとえば、洗顔後に頬や口まわりがつっぱる、ファンデーションが粉をふいたように浮く、くすんで見えて化粧水が入っていかない感じがする、といった状態です。古い角層が肌の表面に残りやすいと、手触りがざらついたり、光を均一に反射しにくくなって、全体が暗く見えたりすることがあります。

反対に、炎症やかゆみが続いて肌が急ぎ足で入れ替わっているときは、角層が十分に育たないまま表面に出てくるため、バリア機能が整いにくく、乾燥してカサカサとした粉っぽい皮むけが出ることもあります。日本化粧品工業会の同エッセイでも、炎症や接触による刺激が表皮の入れ替わりを早め、バリアが弱く乾いた状態につながることが紹介されています。

つまり「くすみ」「ごわつき」「乾燥」「小さな皮むけ」はどれも、ターンオーバーだけが原因とは限りません。日焼けや摩擦、睡眠不足、季節の乾燥など、いくつもの要素が重なって見える変化です。サインに気づいたら、犯人探しをするよりも、生活全体をゆるやかに見直すスタンスが向いています。

相談者

じゃあ、肌がくすんでいるのは、全部ターンオーバーのせいということですか?

Relash

いえ、そうとは限りません。くすみの見え方には、乾燥による光の反射、血色、紫外線の影響、ふだんの摩擦など、いろいろな理由が重なっています。ターンオーバーはその中の一つの要素、と考えておくと気持ちが楽ですよ。

ターンオーバーが乱れる主な原因は?

紫外線や乾燥から肌を守る日常のスキンケアのイメージ

原因として最初に挙げられるのは、年齢です。同じ日本化粧品工業会のエッセイでは、加齢とともに角層の入れ替わりがゆるやかになり、古い角層が剥がれにくくなることがあると述べられています。20代のころと同じ洗顔やスキンケアを続けていても、30代、40代と進むにつれて、手触りや化粧のりが変わってくるのは自然な流れです。

次に紫外線です。紫外線のうち、UVBは主に表皮に作用して、数時間後に赤みなどの炎症をおこすことがあり、UVAは肌の奥の真皮まで届いて、シワやたるみなど光老化の一因になると日本化粧品工業会の「紫外線の肌への影響」で説明されています。日焼けを繰り返した肌は、刺激を受けた状態が続きやすく、乾燥やごわつきにつながる場合があります。

三つ目は摩擦と洗いすぎです。「汚れを落とさなきゃ」と力を入れてこすると、角層を傷めて、守る力が弱まります。日本化粧品工業会の洗浄料のページでも、洗うことは大切ですが、ゴシゴシと強くこすると肌を傷めることがある、と注意が促されています。タオルで顔をぬぐうときの摩擦も同じ話です。

そして乾燥です。秋から冬にかけては、暖房の効いた部屋の空気が外気より乾いて、肌の水分が奪われやすくなります。前述のエッセイにも、冬は同じ人でも夏と比べて肌のバリアや水分を保つ力が落ちる傾向があると紹介されています。乾いた肌は刺激に敏感になりやすいので、季節の変わり目こそ見直しどきです。

冬の朝に洗面所で鏡を見て、昨日は気にならなかった口もとの粉ふきが気になる、ということはありませんか。そんなときは、原因を一つに絞らず、「最近、乾燥した部屋で長く過ごしたかな」「夜更かしが続いたかな」と、生活を振り返ってみると、手がかりが見えてきます。肌は毎日の積み重ねを映す鏡のようなもの、と気軽にとらえてみてください。

睡眠・食事・ストレスとターンオーバーの関係

肌のコンディションは、スキンケアだけでなく、毎日の過ごし方にも左右されます。ここで一つ注意したいのは、「この食材を食べればターンオーバーが整う」「この睡眠時間で必ず肌が変わる」といった断言は、公的な資料からは言えない、ということです。そのうえで、心身を整える土台として大切にしたい習慣をお伝えします。

睡眠については、厚生労働省の『健康づくりのための睡眠ガイド2023』で、成人は6時間以上の睡眠時間を確保することを目安に、自分に合った長さと、休めたと感じられる「睡眠休養感」を大切にすることが示されています。夜更かしが続いて朝がだるい日は、肌も整いにくいと感じる方が多いかもしれませんね。まずは寝る時間を少し早めてみるなど、無理のない範囲で試すのがおすすめです。

食事は、極端に偏らず、主食・主菜・副菜をそろえるという基本が土台になります。ダイエット中でたんぱく質や油分をほとんど摂らない状態が続くと、肌だけでなく体全体の調子にも影響が出やすくなります。気になる場合は、栄養の専門家や医師に相談しながら無理のない形を探してください。

ストレスも見逃せません。緊張が続くと、睡眠が浅くなったり、顔を触る癖が増えたり、ついスキンケアが雑になったりします。肌のために何かを足すより、湯船にゆっくり浸かる、好きな香りで深呼吸するなど、気持ちをゆるめる時間を一日に少し持つことが、結果的に肌への向き合い方も穏やかにしてくれます。

ターンオーバーを整えるための毎日のスキンケアのコツ

ナチュラルな表情で穏やかに過ごす女性のイメージ

特別なアイテムを増やさなくても、基本の三つを丁寧にするだけで、肌の環境は整いやすくなります。洗顔、保湿、紫外線対策です。順番にお話ししますね。

洗顔はこすらず、やさしく泡で

洗顔料はよく泡立てて、泡をクッションにするように、指の腹で円を描くようにそっと洗います。すすぎ残しは刺激になるので、生えぎわやあごの下、小鼻のわきまで、ぬるま湯でていねいに流しましょう。日本化粧品工業会でも、洗浄料は汚れだけでなく、洗浄料そのものをしっかり洗い流すことが大切と説明されています。

洗顔のときのお湯の温度は、熱すぎると必要なうるおいまで奪われやすくなるため、肌にあててぬるいと感じる程度が扱いやすいでしょう。すすぎのあとは、清潔なタオルで押さえるように水気をとり、まだ肌がしっとりしているうちに化粧水へ進むと、手が動きやすくなりますよ。

洗顔後はなるべく早く保湿を

洗ったあとの肌は、乾きやすい状態になっています。化粧水で水分を与えたあと、乳液やクリームで水分が逃げにくいようにふたをする、という流れが基本です。日本化粧品工業会は、保湿を「水分を与える」ことと「水分の蒸発を防ぐ」ことの両面で説明しており、水溶性の保湿成分と油分をバランスよく使う考え方が紹介されています。

紫外線対策は一年中

日焼け止めは、十分な量をムラなく伸ばし、少なくとも2〜3時間おきを目安に塗り直すと、日本化粧品工業会の「紫外線防止の基本」に書かれています。帽子や日傘などの物理的な対策も組み合わせると、肌への負担が減らせます。曇りの日や窓際でも、紫外線は届いているので、季節を問わず続けたい習慣です。

相談者

スキンケアって、結局どれくらい丁寧にやればいいんでしょう。毎日完璧にできる自信がなくて…。

Relash

完璧を目指さなくて大丈夫ですよ。疲れて帰った日は、ぬるま湯で洗って、化粧水とクリームだけでもよいのです。続けられるやり方を決めておくほうが、肌にとっても、気持ちにとっても、ずっとやさしいです。

やりがちな「ターンオーバー対策」の落とし穴

洗顔後に肌をやさしくタオルで押さえる女性のイメージ

ターンオーバーを意識しすぎると、かえって肌に負担をかけてしまうことがあります。よくあるのが、「古い角質をしっかり取らなきゃ」と、毎日スクラブを使ったり、角質ケアを短い間隔で繰り返したりするパターンです。角層は肌を守る大事なバリアなので、必要以上に取り除こうとすると、乾燥や赤み、ヒリヒリ感につながる場合があります。

ふき取り化粧水やコットンでのパッティングも、強くこすれば摩擦になります。使うなら、コットンをたっぷり湿らせて、なでるように使うなど、肌当たりを意識してください。拭き取りタイプは毎日必須というわけではなく、肌がつっぱる日は休む、というゆとりがあってもよいと思います。

また、「肌断食」のような極端な方法も、自己判断で行うと、肌の状態によっては乾燥や刺激を強く感じることがあります。何もしない、あるいは何かを足しすぎる、という両極端ではなく、基本の洗顔、保湿、日焼け対策を整える中庸を意識してみてください。

角質ケアを取り入れる場合は、使うアイテムの説明書を守り、頻度を控えめにし、赤みやヒリつきが出たらすぐやめます。サロンの角質ケアについても、肌状態を見ながらの提案が前提です。

ここまでの内容をふまえると、ターンオーバーを整える近道は「足し算」より「引き算」にあります。肌をこする、洗いすぎる、刺激の強いものを重ねる、といった負担をひとつずつ減らしていくと、肌本来のリズムが戻りやすい環境が整います。「今のケアで減らせることは何だろう」と考えてみるのが、最初の一歩としておすすめです。

こんなときは皮膚科への相談を

ターンオーバーの乱れは、あくまで「肌が揺らいでいるかもしれない」という見立ての一つです。次のような症状がある場合は、セルフケアで様子を見続けず、皮膚科など医療機関に相談してください。

強い赤みやかゆみ、ジュクジュクした状態が続いている、化粧品を変えたあとにヒリヒリして治まらない、急に増えた、あるいは色や形が変わってきたシミやほくろがある、左右対称に広がる頬のくすみが気になる、といった場合です。肝斑のように、日常のケアだけでは判断が難しいものもあります。診断や治療は医師の領分ですので、自己判断で強いケアを重ねないでください。

日本化粧品工業会も、化粧品の使用中や使用後に赤み、はれ、かゆみ、刺激などが出たら使用をやめ、症状が重いときはできるだけ早く皮膚科専門医に相談するよう案内しています。受診するときは、使っていた製品と全成分表示、症状が出たころの体調や生活を伝えられるようにしておくと、話がスムーズです。

よくある質問

ターンオーバーを早めるにはどうすればいいですか?

早めること自体を目標にするよりも、乱れにくい環境を整えるのが現実的です。こすらない洗顔、早めの保湿、紫外線対策、睡眠を意識してみてください。炎症が続くと入れ替わりが急ぎ足になることもあるため、速さだけを追うのはおすすめしません。

ターンオーバーの周期は何日ですか?

年齢や部位、肌の状態で変わるため、一律に「何日」と言い切れません。ネットでよく見る日数は、あくまで目安として受け取り、ご自身の肌の手触りや乾燥具合を基準に見ていくと安心です。

角質ケアは週に何回すればよいですか?

製品の説明書にある頻度を守るのが大前提です。肌が乾きやすい季節や、敏感に傾いているときは、間隔をあけたり、お休みしたりしても構いません。赤みやヒリつきが出たら中止し、続くようなら皮膚科でご相談ください。

生理前後で肌が乱れやすいのも、ターンオーバーのせいですか?

ホルモンバランスや睡眠の質の変化など、複数の要因が重なるため、ターンオーバーだけで説明することはできません。この時期は刺激の少ないケアに切り替えるなど、いつもよりやさしく扱ってあげると過ごしやすくなります。つらい症状があるときは、婦人科や皮膚科にご相談ください。

ターンオーバーを整える食べ物はありますか?

特定の食べ物だけで整うと言える根拠はありません。主食、主菜、副菜をそろえた規則正しい食事を基本にしてください。持病やアレルギーがある方は、主治医や管理栄養士にご確認いただくと安心です。

まとめ

ターンオーバーは、肌が古い角層を手放し、新しい細胞に入れ替わっていく自然なサイクルです。乱れの背景には、年齢、紫外線、摩擦、乾燥、睡眠など複数の要素があり、特別なことより、こすらない洗顔、早めの保湿、紫外線対策という基本の積み重ねが整えるうえでの近道になります。強い赤みや急な変化があるときは、皮膚科にご相談くださいね。

石巻市のRelash Garden Loungeは、肌に向き合う時間を、心ほどけるひとときにとの思いで、ポイントケアの炭酸フリーズピーリングや、ピンク色の光を浴びるコラーゲンマシン、ホームケアのご相談をご用意しています。肌の状態を見ながらご提案しますので、日々のケアで迷ったときにお気軽にお声がけください(効果には個人差があります)。メニュー・料金もご覧いただけます。

参考にした情報

日本化粧品工業会『皮膚の乾燥と保湿』(田上八朗、2012年)、日本化粧品工業会『肌の汚れを落とす ―洗浄料―』、日本化粧品工業会『保湿とエモリエント』、日本化粧品工業会『紫外線の肌への影響』、日本化粧品工業会『紫外線防止の基本』、日本化粧品工業会『もし肌トラブルが起きてしまったときは』、厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』。