
相談者最近、夜ふかしが続くと朝のお肌がくすんで見える気がして…。睡眠って、本当にお肌と関係があるんでしょうか?
Relash関係を感じている方はとても多いですよ。ただ、睡眠が肌にどう影響するのかを一言で言い切るのは、実は難しいんです。この記事では、公的機関が示している睡眠の目安と、毎日の暮らしの中で無理なく続けられる整え方を、順番にお伝えしますね。
結論から言うと、肌のコンディションを整えるための睡眠習慣は、「必要な睡眠時間を確保すること」と「朝起きたときに休まった感覚(睡眠休養感)を大切にすること」が土台になります。高価なアイテムや特別な方法より、毎日の過ごし方の積み重ねのほうが、ずっと大きな意味を持つと考えられます。
前の晩に遅くまでスマホを見てしまった朝、洗面所の鏡をのぞくと、なんだか顔色が冴えない。いつもならなじむファンデーションが、今日は浮いて見える。そんな経験は、きっと多くの方にあるのではないでしょうか。仕事や家事、育児で一日が終わるころには、自分のための時間は夜の短いひとときしか残っていない、という方も少なくありません。
この記事では、厚生労働省が公表している睡眠の指針などをもとに、睡眠時間の目安、寝る前と日中の過ごし方、寝室の整え方、夜のスキンケアとの付き合い方、そして眠りや肌の不調が続くときの考え方までを、初めての方にも分かりやすくまとめました。「これをすれば肌が変わる」と断定するのではなく、今日から少しずつ試せる工夫を中心にご紹介します。

睡眠不足の翌日に「肌の調子が悪い」と感じる理由は、一つではないと考えられます。寝不足で顔色が冴えなく見えること、疲れが表情に出やすいこと、そして気持ちに余裕がなくなってスキンケアが雑になりやすいことなど、いくつかの要素が重なって「今日は調子が悪い」という印象につながっている可能性があります。
ここで正直にお伝えしておきたいのは、睡眠と肌の関係について、公的な資料の多くは「睡眠は心身の健康の土台である」という大きな枠組みで説明していて、肌だけに注目して「睡眠時間が何時間なら肌がこうなる」と示しているわけではない、ということです。たとえば、後ほど紹介する『健康づくりのための睡眠ガイド2023』の成人向けの内容にも、肌に関する記述は見当たりません。
だからこそ、「寝れば肌がきれいになる」といった強い言葉には、少し慎重になっておくのが安心です。一方で、睡眠は食事や運動と並ぶ最も身近な生活習慣であり、整えておいて損はありません。肌を直接どうこうするというより、からだ全体のコンディションを支える土台を整えた結果として、肌の調子にも良い影響が出るかもしれない、という距離感で捉えるのがちょうどいいと思います。
もう一つ大切なのは、肌の悩みの原因が睡眠だけとは限らないことです。乾燥、紫外線、摩擦、食事、ストレス、季節の変わり目、ホルモンバランスの変化など、さまざまな要素が重なっています。睡眠はその中で、今日から自分で見直しやすい項目の一つ、という位置づけで考えてみてください。
では、具体的にどのくらい眠ればよいのでしょうか。厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』(2024年2月)では、成人については「適正な睡眠時間には個人差があるが、6時間以上を目安として必要な睡眠時間を確保する」ことが示されています。適正な範囲はおおむね6〜8時間とされていて、7時間前後の睡眠の人は、生活習慣病やうつ病の発症リスクが低いと紹介されています。
ここで注目したいのが「睡眠休養感」という考え方です。これは、眠ったあとに「休まった」と感じられるかどうかを指す言葉で、ガイドでは睡眠時間とあわせて重視されています。つまり、時間が足りているかどうかだけでなく、朝の目覚めの感覚も大切なものさしになります。たくさん寝たはずなのに疲れが残る日が続くなら、時間以外に見直せる点があるかもしれません。
睡眠時間には個人差があるため、「7時間でないとダメ」と思い詰める必要はありません。日中に強い眠気がなく、朝に「少し休めたな」と感じられるかどうかを、自分なりの目安にしてみてください。忙しい時期にどうしても短くなってしまう日があっても、自分を責めすぎないことも大切です。
同じガイドでは、休日の寝だめについても触れられています。平日の睡眠不足を休日にまとめて取り戻そうとしても、起床時刻が大きくずれると体内時計が乱れやすくなる、という趣旨です。平日と休日の起きる時刻の差を、できるだけ小さくしておくと、月曜の朝がラクになりやすいのではないでしょうか。
相談者7時間前後がいいと聞くと、毎日そこまで眠れていない私はダメなのかなって焦ってしまいます…。
Relash焦らなくて大丈夫ですよ。ガイドが示しているのはあくまで目安で、個人差があることも明記されています。まずは「6時間以上を確保できているか」と「朝に休めた感覚があるか」の2点を、一週間くらいメモしてみるのがおすすめです。自分のパターンが見えてくると、見直す場所も決めやすくなりますよ。

眠りの質は、布団に入ってからではなく、その前の1〜2時間の過ごし方に左右されやすいと言われています。公的資料でも、寝る前や寝床でのスマートフォン、パソコン、ゲーム、テレビの使用を避けることや、ストレスを寝床に持ち込まないよう、寝る前にリラックスする方法を身につけることが勧められています。
とはいえ、「スマホを完全に手放す」のは現実的ではない、という方も多いですよね。そんなときは、いきなり全部やめるのではなく、「布団に入ったら画面を見ない」「寝る30分前には通知を切る」など、小さなルールから始めると続けやすくなります。明るい画面を見続けると頭が冴えてしまい、眠りに入りにくくなることがあるため、まずは寝床に持ち込まない工夫が第一歩になります。
入浴も、快眠に役立つ生活習慣の一つとして、e-ヘルスネット「健やかな睡眠と休養」では「運動」「光浴」とともに挙げられています。ポイントは、適度な強さで、定期的に、適切なタイミングで行うことです。熱すぎるお湯に長く浸かるより、ほっとするぬるめのお湯でゆっくり過ごすほうが、気持ちが落ち着く方も多いようです。
夜の時間を、「一日の反省会」にしない工夫も役立ちます。布団の中で明日の予定や心配ごとを考え始めると、頭がどんどん冴えてしまいますよね。寝る前に、気になっていることを紙に書き出して「明日の自分に任せる」と決めておくと、気持ちの切り替えがしやすくなります。香りやあたたかい飲み物など、自分が安心できる小さな習慣を一つ決めておくのも、眠りの合図になります。
眠りやすい寝室の基本は、「暗く、静かで、季節に合った心地よい温度」です。成人向けの公的な睡眠指針でも、寝室環境の見直しが睡眠休養感を高めるための項目として示されています。まずは、今の寝室を一度ぐるっと見渡してみてください。
光については、スマホの充電ランプやカーテンのすき間から入る街灯の明かりなど、意外と気になる光源が潜んでいます。完全な暗闇にしなくても構いませんが、顔に直接当たる光がないかを確認してみましょう。音は、冷蔵庫や外の車の音、同居している家族の生活音などが気になる場合、耳栓や、やわらかな環境音を流す方法もあります。
温度については、暑すぎても寒すぎても目が覚めやすくなります。夏は寝具の通気性、冬は首元や足元の保温を意識すると、夜中に目が覚める回数が減る方もいます。e-ヘルスネットでは、首や肩に無理のない枕、適度な硬さのマットレスや敷き布団、保温性と吸湿・放湿性のよい寝具が、体への負担が少ない寝姿勢を保つうえで役立つと紹介されています。
寝具は一度に買い替える必要はありません。枕の高さをタオルで調整する、シーツやカバーを清潔なものに替えるなど、手軽に変えられるところからで十分です。お肌に触れる枕カバーは、肌が敏感な時期ほど、素材や洗濯頻度にも目を向けてみるといいかもしれません。かゆみや赤みが続く場合は、寝具だけの問題とは限らないため、皮膚科に相談してください。

夜によく眠るためには、実は日中の過ごし方がとても大切です。成人向けの公的資料では、起床後から日中にかけて太陽の光を浴びること、日中に体を動かすこと、朝食を欠かさず三度の食事を規則正しくとることが、生活習慣の見直しのポイントとして整理されています。
朝の光は、体内時計を整えるスイッチのような役割を果たします。難しく考える必要はなく、起きたらカーテンを開ける、ベランダに出て深呼吸する、通勤や買い物のときに少し歩く、といった程度で十分です。曇りの日でも、屋外の明るさは室内よりずっと明るいため、ほんの数分でも外に出る意味があります。なお、日差しを浴びる際は、強い紫外線を長時間浴びすぎないよう、季節や時間帯にも気を配ってください。
運動については、激しい運動をする必要はありません。睡眠ガイドでは、運動不足が睡眠休養感の低下に関連する要因として挙げられています。ストレッチや散歩、階段を使うなど、日常の中で体を動かす回数を少し増やすことから始めてみましょう。夜遅い時間の激しい運動は、かえって目が冴えてしまうこともあるため、時間帯にも気を配ってみてください。
食事については、朝食抜きを含む食習慣の乱れが、睡眠休養感を下げる要因の一つとして紹介されています。朝は食欲がない、という方は、ヨーグルトやバナナ、温かいスープなど、ごく軽いものからでも構いません。就寝直前の夕食や夜食は控えめにしておくと、寝つきの面でも安心です。食事と肌については、別の記事でも詳しくご紹介しています。
カフェインやお酒、たばこにも注意が必要です。成人向けの資料では、夕方以降のカフェインの摂取、飲酒、喫煙を控えることが勧められています。「寝酒をするとよく眠れる気がする」という声もよく聞きますが、寝酒はかえって眠りを悪化させる場合がある、と説明されています。コーヒーが好きな方は、午後は紅茶やハーブティー、麦茶などに切り替えてみるのも一案です。

眠りと肌の関係を考えるとき、夜のスキンケアの時間も大切な要素です。ただし、「夜にたくさんケアしないと肌が悪くなる」と焦る必要はありません。疲れている夜に、手順の多いケアを無理に頑張ると、かえって負担になって続かなくなってしまいます。
おすすめは、「やさしく洗う」「うるおいを補う」という基本の2つを、疲れている日でも省略しないことです。強い力でこすらない、洗い流しはぬるま湯で、タオルは押さえるように水分を取る。こうした毎日の小さなやさしさが、肌にとっては負担を減らすことにつながります。メイクをした日は、きちんと落としてから眠れるよう、時間に余裕のない日向けの簡単なクレンジングを用意しておくと安心です。
スキンケアの時間を「やることリスト」ではなく、一日の終わりに自分をねぎらう時間にできると、眠りに向かう気持ちの切り替えにもつながります。香りがお好きな方は、気持ちが落ち着くものを選んでみてください。ただし、新しい化粧品を使うときは、肌に合うかどうかを少量から試し、赤みやかゆみなどが出た場合は使用を中止するようにしましょう。
睡眠と肌のコンディションを整える基本は、①6時間以上を目安に睡眠時間を確保する、②朝の休まった感覚を大切にする、③寝る前の画面と寝室の光を減らす、④日中に光を浴びて体を動かす、⑤夜のスキンケアは「やさしく洗う・うるおす」を軸にする、の5つです。個人差があるため、できそうなものを一つ選んで1週間続けてみてください。
肌の状態や、ご自宅でのお手入れの進め方に迷うときは、サロンのホームケア相談を活用する方法もあります。メニューの詳細や料金は、メニュー・料金のページに掲載しています。
相談者いろいろ試してみたんですが、それでも夜中に何度も目が覚める日があって…。どこまで頑張ればいいんでしょうか。
Relash頑張りすぎなくて大丈夫ですよ。生活習慣を整えても眠りの問題が続く場合は、無理に自分だけで解決しようとせず、医師や専門家に相談するのが、公的な資料でも勧められている考え方です。次の章で、受診を考える目安をお伝えしますね。
睡眠環境や生活習慣を見直しても、眠りの問題が続く場合は、医師や専門家に相談することが勧められています。厚生労働省の資料では、不眠症、閉塞性睡眠時無呼吸、うつ病などの病気が隠れている可能性にも触れられています。特に、睡眠休養感が低い状態が続く、日中の眠気が強い、いびきや呼吸が止まる様子を家族に指摘された、といった場合は、早めに専門の医療機関へ相談してください。
「こころの耳」のページでは、眠れない状態が一時的ではなく、環境に問題がないのに長期間続いて日中の活動に支障が出ている場合は、睡眠障害の可能性があると説明されています。仕事や家事に影響が出るほどつらいときは、一人で抱えず、かかりつけ医や地域の相談窓口に頼ってください。
また、肌については、急に赤みやかゆみが強くなった、ぶつぶつが広がる、ヒリヒリして化粧品がしみる、といった症状が続くときは、睡眠や生活習慣の問題として自己判断をせず、皮膚科などの医療機関に相談しましょう。シミが急に増えた、色や形が変わるほくろがある、といったケースも同じです。美容サロンは医療機関ではないため、病気の診断や治療は行えません。
平日の睡眠不足を休日にまとめて補おうとすると、起床時刻のずれから体内時計が乱れやすくなる、と公的な睡眠ガイドでも触れられています。休日も平日との起床時刻の差をできるだけ小さくするのが理想です。どうしても眠い日は、昼間の短い仮眠で補う方法もあります。体調によって合う方法は異なるため、気になる場合は医師にもご相談ください。
忙しい時期に短くなる日があること自体は、誰にでもあります。ガイドが示しているのは「6時間以上を目安」という考え方で、毎日完璧にそろえることを求めているものではありません。ただ、短い睡眠が長く続くのは望ましくないとされているため、余裕のある日に少しでも睡眠を確保できるように調整してみてください。
いきなり全部やめようとすると続かないことが多いので、「布団に入ったら見ない」「就寝30分前に通知を切る」など、できそうなルールを一つだけ決めるところから始めましょう。充電場所を枕元から離すだけでも、手が伸びにくくなる方がいます。それでも寝つけない日が続くなら、専門家に相談するのも一つの選択肢です。
手順や量を増やすより、いつものケアをやさしく行うほうが安心です。肌が敏感に傾いている日は、新しいアイテムを試すのは控えたほうがいい場合もあります。赤みやかゆみなどが続く場合は、肌の状態によって対応が異なるため、皮膚科にご相談ください。
サロンのケアで睡眠不足そのものを取り戻すことはできません。ケアは、肌の状態を見ながら、気持ちを休める時間として活用するものと考えていただくのがよいと思います。効果の感じ方には個人差があります。


睡眠と肌の関係は、「これをすれば肌が変わる」と言い切れるものではありませんが、睡眠は心身の土台を整える大切な習慣です。厚生労働省の睡眠ガイドが示す「6時間以上を目安に」「睡眠休養感を大切に」という考え方を軸に、寝る前の過ごし方、寝室環境、日中の光と運動、夜のやさしいスキンケアを、できるところから整えてみてください。眠りや肌の不調が続くときは、医療機関への相談も大切にしましょう。
石巻市のRelash Garden Loungeは、「肌に向き合う時間を、心ほどけるひとときに。」をコンセプトにした小さなサロンです。炭酸フリーズピーリング(ポイントケア)やコラーゲンマシンでの休息のひとときを、お肌の状態を見ながらご提案しています。詳しくはサロンについてをご覧ください。ご相談だけでも歓迎です。効果には個人差があります。
厚生労働省『健康づくりのための睡眠ガイド2023』(健康づくりのための睡眠指針の改訂に関する検討会、2024年2月)
厚生労働省 健康・生活衛生局 健康課「睡眠ガイド2023(成人版)」資料(令和6年3月)/e-ヘルスネット「健やかな睡眠と休養」(厚生労働省)/こころの耳「良質な睡眠をとる(寝る):ストレス対処法としての生活習慣」